「信用金庫の将来性って大丈夫…?」
「このまま信用金庫の職員として働き続けてていいのかな…?」
あなたが不安に思うように、信用金庫を含めた金融業界は変革期にきています。
日本政府もキャッシュレス化を促進。
今後ますます銀行や信用金庫の価値が問われる時代になってくるでしょう。
その中で、信用金庫は今後生き残れるのでしょうか?
この記事では、実際に先日まで信用金庫に勤めていた友人に取材。
実際に信金の内部を見てきたからこそ分かる、信用金庫の将来性についてまとめています。
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信用金庫の将来性をどう思う?まずは取材対象者の情報を紹介
- 26歳女性R子さん。
- 東京都内の信用金庫に新卒で入庫。
- 在職中(4年目)に転職活動を開始。無事に内定をもらい12月に退職。
R子さんは新卒で信用金庫の職員になりました。
はじめは希望を持って働いていましたが、社会人2年目になった頃から信用金庫の仕事に不安を感じ始めます。
- 上司たちがあまりにもスキルを持っていないこと。(パソコンの操作などもあやふや)
- 紙ベースの無駄な事務手続きが多く、効率の悪いことばかりやっている。
- 古い社風や風土が根強く残っていて、とにかく「合わない」と感じ始めたこと。
など信用金庫で働き続けることに疑問を感じるようになっていきたのです。
とはいえ、すぐには辞める勇気がなく騙し騙し何とか毎日を過ごしていきました。
しかし社会人4年目になっても信用金庫で働き続けることの違和感が拭えず、ついに転職を決意。
無事に内定をもらい12月に退職しました。
次の章では信金を辞めたR子さんが思う「信用金庫の将来性がない理由」を紹介します。

信用金庫の将来性がない7つの理由
信用金庫の将来性が危ういと感じる理由は主に7つ。
店舗の閉店や統合、信金同士の合併が増えている

信用金庫では現在も店舗の閉店や統合、信金同士の合併が盛んに行われています。
例えば、静岡県の浜松信金と磐田信金は2019年1月に合併。
参考:浜松信用金庫ホームページ
さらにしずおか信用金庫と焼津信用金庫も2019年7月に合併が予定されています。
参考:しずおか信用金庫ホームページ
これらはあくまでも一例にすぎません。
今後もこのように、支店の閉鎖や信金同士の合併は続いていくでしょう。
つまりあなたが働いている信金も、いつどのタイミングで合併があるのか分からないのです。
当然、合併があれば事務手続きも変わりますし、配属なども変わります。
今まで積み上げてきたキャリアが一気に崩れてしまう可能性も…。
信金で働き続けることは、このようなリスクもあるのです。
来店人数が減っている

私が勤めていた信用金庫では年々、来店のお客様の数が減っていました。
時代はどんどんIT化がすすんでいます。
ATMで済む手続きも増えていて窓口の必要性は薄れてきています。
今後はさらにインターネットで完結できる手続きが増え、金融機関の窓口は不要になってくるのではないでしょうか。
高齢者世代の顧客が減少

信用金庫に預金し、来店するお客様は年配の方が多数。
今のご年配のお客様は、スマホやパソコンを使いこなす人は少ないのでわざわざ支店まできてくれています。
しかしその高齢者層がお亡くなりになった時に、相続人の子供達はわざわざ信用金庫を利用するでしょうか。
スマホやパソコンを使い慣れている世代にとっては、圧倒的に都市銀行やネット銀行の方が便利。
相続されたとしても信金には預けておかず、証券会社や仮想通貨などの投資に回すかもしれません。
預金額も減り、大口の融資ができなくなってしまう可能性もあるのです。
銀行と比べて、事務作業のデジタル化が遅れている

信用金庫は銀行と比べてもデジタル化が遅れています。
例えば銀行は数年前から新規口座開設をタブレットや端末でできるようにしていますが、信用金庫は未だに紙ベースの手続きが残っているところも多いです。
もちろん信用金庫でもデジタル化は徐々に進んでいます。
しかし信用金庫の客層は銀行と比較しても年配の方が多数。
そのため、せっかく新しい機能を導入しても使いこなすことができないまま終わってしまうことがあるんです。
年配のお客様の中にはタブレットが不安、紙じゃないと嫌という人も多いので、デジタル化の進み具合も遅いと感じます。
銀行と比べて、待ち時間が長い

デジタル化が遅れていることもあり、窓口の待ち時間も銀行と比べて長いと感じます。
私自身、以前は「都市銀行の方が混んでいるし、メガバンクなんて1時間くらい待たされそう…。」というイメージでした。
しかし、ついこのあいだ三井住友銀行で手続きしたのですが、ものすごくスピーディーだったんです。
混雑するとテラーのフォローも素早く入るので、待ち時間に対してのストレスはほぼありませんでした。
お客様にとっては、待ち時間は1秒でも短い方がいいに決まっています。
このように銀行に遅れをとっている信用金庫は今後、若い顧客層を取り入れるのがさらに難しくなってくるのではないでしょうか。
優秀な人がどんどん辞めていく

信用金庫に勤めていると分かるのですが、とにかく人がどんどん辞めていきます。
新卒1年目の若手からベテランの課長や課長代理まで、幅広い年齢層の人たちが退職。
辞める人が多いので、残った人たちの負担は増加。仕事の分担も上手くいきません。
仕事の分担は上手くいかないし、やることは増えるのですが、事務手続きの煩雑さはそのまま。
なので手続きの待ち時間も長くなり、お客様をイライラさせてしまう。
クレームが入っても対応する上席は精一杯。
全員が疲れ果てていて支店の雰囲気も最悪です。
このように人が辞めていくことで、残った人の負担も大きくなっています。
それなのに金庫は定時退庫をすすめているので、仕事はたまる一方。
そんな信金に嫌気がさしてまた辞める人が増える…という負のループに入ってしまっています。

キャッシュレス化がすすみ、金融機関のあり方が変わる

政府主導でキャッシュレス化が進んでいる現在。金融機関のあり方は変わってくるでしょう。
AI化が進み、人間がやる仕事はどんどん奪われていくと言われています。
そんな中、信用金庫の職員にはどんな価値があるのでしょうか。
信金で働いている人ならわかると思いますが、ハッキリ言って信金で働いている以上スキルは全然身につきません。
オペレーションなんて他の会社に行ったら何の役にもたちません。
銀行業務検定なんて信金内で出世するためだけにとるような資格ですし、他の業界では見向きもされません。
課長や課長代理を見てもわかるように、失礼ながら仕事ができないのにゴマすりで出世したような人がたくさんいますよね。
パソコンもろくに使えないし、タイピングなんてもってのほか。
もし今働いている信金が倒産したり合併したら、スキルがない上司たちはどうなってしまうのでしょうか。
今後キャッシュレス化が進み仮想通貨などがもっと主流になったら、信用金庫のあり方は変わってくるでしょう。
実情はさらに厳しくなっていくと予想されるのです。
私自身、信用金庫のぬるま湯に浸かってなぁなぁに過ごしていくのは、ものすごくリスクのあることだと感じました。
まとめ:昔と違って信用金庫は安泰ではない!
正直なところ、今すぐに信用金庫職員のリストラが急増したりすることはないと思います。
しかし、将来的には危険。
合併や人件費削減の影響をいつ受けるかは分かりません。
親の世代や上司たちが入庫した頃は、「信用金庫は安泰」と言われていたでしょう。
でも、今の金融業界は違います。
あなたが歳をとったときには今と同じような退職金は出ないかもしれないし、その前に倒産する可能性もあります。
だからこそリスクを考えて自分自身のスキルを上げたり、転職を検討することも大切。

若いうちならやり直せますが、35歳を超えるとスキル・即戦力がないと転職は一気に難しくなります。
信用金庫の将来性を不安に思っているあなたは、この機会に自分の強みや将来のことを考えてみるのがおすすめです。
例えばミイダスは質問に答えるだけで、自分の市場価値がわかります。